免許返納を考え始めたあなたへ
年齢を重ねると、運転に対する不安を感じるようになるのは自然なことです。視力の低下や反射神経の衰えを実感したり、家族から「最近、運転が心配」と言われたりすることもあるでしょう。
免許の返納を検討し始めたものの、長年連れ添った愛車をどうするかで立ち止まっていませんか? 実は「車の行き先」さえ決まれば、返納の手続き自体は難しくありません。
この記事では、返納後の車の3つの選択肢(売る・家族に譲る・廃車にする)と、札幌での免許返納の手続き・特典を、2026年時点の情報でまとめてご紹介します。ご本人はもちろん、親御さんの返納を考えているご家族の方もぜひ参考にしてください。
返納後の車、選択肢は3つ
免許を返納したあとの車の行き先は、大きく分けて3つです。それぞれお金の面で違いがあるので、先に全体像を押さえておきましょう。
選択肢1:売る(買取)
車がまだ動く・年式が比較的新しい・走行距離が少ない、という場合は売却が第一候補です。
高齢の方が長く乗った車は「ワンオーナー・低走行・整備記録つき」であることが多く、思った以上の値段がつくことが珍しくありません。ガレージ保管なら、なおさらです。
選択肢2:家族に譲る(名義変更)
お子さんやお孫さんが乗り継ぐ場合は、名義変更(移転登録)をします。
このとき注意したいのが税金です。名義変更では自動車税(種別割)は戻りません。年度の途中で手放しても、還付があるのは次の「廃車(抹消登録)」の場合だけです。
また、任意保険は解約する前に「中断証明書」を発行してもらうと、等級を残せる場合があります。条件は保険会社によって異なるので、解約の電話をする際に確認してみてください。軽自動車の名義変更の手順は札幌で軽自動車の名義変更をする方法で詳しく解説しています。
選択肢3:廃車にする(抹消登録)
年式が古い・故障している・長く動かしていない、という場合は廃車(抹消登録)も選択肢です。
普通車の場合、抹消登録をすると自動車税(種別割)が残り月数分、月割で還付されます(軽自動車には月割還付の制度がありません)。「廃車にはお金がかかる」と思われがちですが、実際には無料で手放せたり、逆に値段がつくことも多いです。詳しくは【札幌】車の処分で損してない?無料で手放せる方法をどうぞ。
札幌での免許返納の手続き(2026年時点)
車の行き先が決まったら、返納の手続きです。札幌にお住まいの方は、次の窓口で申請できます(自主返納の手続き自体は無料です)。
- 札幌運転免許試験場(平日8:45〜12:00、13:00〜16:30/日曜13:00〜16:30)
- 中央・厚別の優良運転者免許更新センター(平日のみ)
- 住所地を管轄する警察署(平日のみ)
持ち物は運転免許証だけで、申請書は窓口に用意されています。原則はご本人の申請ですが、病気やけがで介助なしでは行動できない場合に限り、委任状などを添えて代理人が申請できます。詳しくは北海道警察の自主返納のページをご確認ください。
「運転経歴証明書」は取っておくのがおすすめ
返納と同時に申請できる「運転経歴証明書」(交付手数料1,150円)は、顔写真つきの身分証として使えるほか、後述の特典を受けるときの提示にも必要です。2025年からは、マイナンバーカードに一体化した「マイナ経歴証明書」(900円)も選べるようになっています。
試験場・優良運転者免許更新センターで申請する場合は写真の持参も不要です(警察署での申請や代理申請では写真が必要になります)。詳細は北海道警察の運転経歴証明書のページへ。
札幌圏には返納者への支援制度があります
札幌市・小樽市・江別市・千歳市・恵庭市・北広島市・石狩市・岩見沢市・当別町など12市町村にお住まいの65歳以上の方は、運転経歴証明書を提示すると「さっぽろ圏高齢者運転免許証自主返納支援制度」の協力店で特典が受けられます。タクシー乗車料金の1割引や、スーパーの配送料の割引・無料化など、車を手放したあとの生活を支えてくれる内容です。
親の車を代わりに手放すとき:相続・遠方・軽と普通車の違い
親御さんの返納や相続をきっかけに、お子さんが代わりに車を手放すケースが増えています。ここでは「本人が動けない」「親が亡くなった」「子が道外に住んでいる」ときに知っておきたい手続きの事実を、2026年9月時点の一次情報でまとめます。
親が亡くなったあとの車は、普通車と軽自動車で窓口も書類も違います
所有者が亡くなった車は、売る・譲る・廃車にする前に「相続による名義変更」が要ります。ここで普通車と軽自動車の差が大きいので、車検証の「自動車の種別」を先に確認してください。
普通車(登録自動車)は札幌運輸支局で「相続による移転登録」をします。主な書類は次のとおりです。
- 申請書(第1号様式)と手数料納付書(登録手数料700円。2026年4月1日の法定手数料改定で500円から変更)
- 車検証(有効期間内のもの)
- 亡くなった方の死亡と、相続人全員の関係が分かる戸籍謄本等。または法務局が発行する法定相続情報一覧図
- 遺産分割協議書(相続人全員の実印。相続人のうち1人が車を相続する場合)。車の査定価格が100万円以下なら「遺産分割協議成立申立書」に査定証を添えることで、相続人1人の実印だけで済みます
- 新しい所有者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)と実印(代理人に頼むなら実印を押した委任状)
- 車庫証明(使用の本拠の位置が変わる場合。発行後40日以内)
相続人に未成年者がいる、相続放棄した人がいる、遺言書がある、といった場合は追加の書類が要ります。全体像は北海道運輸局「相続による移転登録」の案内で確認できます。
軽自動車は軽自動車検査協会札幌主管事務所での手続きで、書類がぐっと軽くなります。戸籍謄本(または法定相続情報一覧図)と車検証の原本、新しい使用者の住民票(マイナンバーの記載がないもの・発行後3ヶ月以内)があれば足り、遺産分割協議書・印鑑証明書・実印は不要で、手数料も無料です。2021年からは押印もいりません。窓口の場所や当日の流れは札幌で軽自動車の名義変更をする方法【2026年版】にまとめています。
相続した車をそのまま売るには
相続した車を買取店に売る場合も、上の相続の書類は必要です。相続人の名義に一度移してから売ることも、相続の書類と相続人の印鑑証明書・実印(軽自動車なら住民票)をそろえて、売却先への名義変更まで一度に進めることもできます。出張買取サポート札幌では、書類の案内から手続きの代行まで無料で行っていますので、「何を集めればいいか」の段階からご相談ください。
ひとつだけ注意点があります。名義変更には「所有者が変わった日から15日以内」という期限(道路運送車両法第13条)がありますが、相続では戸籍を集めるだけで時間がかかるのが普通です。急いで決める話ではありません。ただ、名義を故人のまま何年も置いておくと、売るときにも廃車にするときにも同じ書類が要るうえ、相続人が増えて集める戸籍も増えていきます。「置いたままにしない」ことだけ心に留めておいてください。
札幌の親、道外の子:免許の返納は郵送でもできます
親御さんが札幌、お子さんが道外というご家庭では、返納のために帰省の日を合わせるのが大変です。北海道警察では郵送による運転免許証の自主返納を受け付けています。
- 事前にご本人が電話で申し込みます(札幌方面は011-691-5265、平日9:00〜17:00)。意思確認のため、ご家族の代理電話では受け付けられません
- 免許証・申請書・確認書・返信用のレターパックプラスを、レターパックライトで送ります
- 運転経歴証明書も同時に申請できます(北海道収入証紙1,150円分と写真が必要)。運転経歴証明書だけを郵送で申請することはできません
- 免許が失効している方、免許証を紛失・汚損している方、住所などの記載事項に変更がある方、道外に住所がある方、マイナ免許証をお持ちの方は郵送では手続きできません
車のほうは、査定の依頼をお子さんが電話やLINEでしていただき、当日はご本人が立ち会うだけで進められます。書類は当店が事前にご案内するので、帰省のタイミングに合わせて1回で終わらせることもできます。
車の出張買取とは?高齢の方にうれしい3つの利点
出張買取とは、車買取業者のスタッフが自宅などの指定した場所に来て、その場で査定から契約、引き取りまで完結させるサービスです。
特に免許返納を検討している方やそのご家族にとって、次の3つの利点があります。
1. 自宅から動かずに手続き完結
従来の車売却では、買取店舗まで車を運転していく必要がありました。しかし出張買取なら、査定も契約も引き取りもすべて自宅で完結します。
運転に不安を感じ始めている方はもちろん、すでに免許を返納した後でも大丈夫。車の売却に運転免許は必要ないので、「返納が先、車の処分は後」という順番でも問題ありません。
2. 車検切れや走行不能でも対応可能
「免許返納後、車検が切れてしまった」「長期間動かしていなくてバッテリーが上がった」という場合でも問題ありません。出張買取では動かない車でも査定・買取が可能です。公道を走れない状態の車でも、自宅で査定してもらえるのは大きな利点です。
3. 電話1本で、家族が代わりに頼んでもいい
査定の依頼はご本人でなくても構いません。離れて暮らすお子さんが「実家の親の車を見てほしい」と連絡するケースは実際に多く、当日はご本人かご家族が立ち会えば大丈夫です。
インターネットや写真の送信が苦手な方は、電話で車種と年式を伝えるだけでも、おおよその話から始められます。
出張買取の流れ:5つのステップで簡単手続き
出張買取の一般的な流れを5つのステップでご紹介します。思ったより簡単で、スピーディーに進むことがお分かりいただけるでしょう。
ステップ1:査定の予約
電話やインターネットで買取業者に連絡し、出張査定の予約をします。この際、車種や年式、走行距離などの基本情報を伝えると、おおよその査定額の目安を教えてくれる業者もあります。家族の方が代わりに連絡しても問題ありません。
ステップ2:当日の査定
約束した日時に査定士が自宅を訪問します。車の外観、内装、エンジンの状態などを確認し、査定額を算出します。通常30分程度で終わりますので、体力に自信がない方でも負担になりません。
ステップ3:買取価格の提示と交渉
査定後、その場で買取価格が提示されます。納得がいかない場合は交渉することも可能です。良心的な業者は強引な契約を迫ることはありません。焦らず、じっくり検討しましょう。
ステップ4:契約手続き
買取価格に納得したら、その場で契約を結びます。必要書類(車検証、自賠責保険証、実印、印鑑証明書など)を用意しておくと、スムーズに進みます。書類の記入も査定士がサポートしてくれるので安心です。
ステップ5:車の引き渡しと入金
契約完了後、その場で車を引き取ってもらえます。代金の支払いは当日中か数日以内に指定口座に振り込まれるのが一般的です。名義変更の手続きも業者が代行してくれます。
高齢の方が車を高く売るための3つのコツ
長年大切に乗ってきた愛車。できるだけ高く売りたいものです。ここでは、特に実践しやすい高額査定のコツを3つご紹介します。
コツ1:事前に車内外を清掃する
第一印象は大切です。車内のゴミを捨て、簡単な掃除機がけをするだけでも査定額アップにつながります。外装も水洗いで汚れを落とすと、小さな傷が目立ちにくくなります。家族に手伝ってもらうのもいいでしょう。
コツ2:整備記録や取扱説明書を用意する
定期的にディーラーでメンテナンスを受けていた記録や、取扱説明書、スペアキーなどが残っていると好印象です。「大切に乗っていた証拠」として査定額アップにつながることが多いです。
コツ3:複数社に依頼して比較する
同じ車でも買取業者によって得意な車種があり、査定額に差が出ることがあります。2〜3社に出張査定を依頼して比較するのがおすすめです。
出張買取で注意すべき3つのポイント
便利な出張買取ですが、いくつか注意点もあります。トラブルを避けるために以下の3点に気をつけましょう。
注意点1:強引な勧誘には毅然と対応を
「今日契約しないと価格が下がる」などと言って、その場での契約を迫る業者には注意が必要です。遠慮して断れないことがありますが、不安なら「家族と相談したい」と伝え、必ず信頼できる人に相談しましょう。
なお、業者が自宅に来て買い取る「訪問購入」にはクーリング・オフの制度がありますが、自動車(二輪を除く)はその対象外です。「8日以内なら取り消せる」という決まりは車の売却には無いので、その場で決めずに、家族と相談してから決めましょう。
注意点2:無料査定を謳う業者を選ぶ
出張査定は基本的に無料のサービスです。査定料や出張料を請求する業者は避けましょう。また、キャンセル料を請求する業者も要注意です。事前に費用について確認しておくのが安心です。
注意点3:必要書類は事前に準備を
契約当日に必要な書類が揃っていないと、再度訪問してもらう必要があります。事前に必要書類(車検証、自賠責保険証、印鑑証明書など)を確認し、用意しておきましょう。家族に手伝ってもらうと安心です。
免許返納後の移動手段:新しい生活様式を考える
愛車を手放した後の移動手段について不安を感じる方も多いでしょう。ここでは、車がなくても便利に暮らすための移動手段をご紹介します。
公共交通機関の活用
先ほどご紹介した「さっぽろ圏高齢者運転免許証自主返納支援制度」では、協力タクシー会社の乗車料金1割引などの特典があります。定期的な通院や買い物には、こうした特典を活用しましょう。
家族やコミュニティの支援
近くに住む家族に時々送迎をお願いしたり、ご近所の方と買い物を共にしたりするなど、人との繋がりを大切にする移動方法もあります。
配達サービスの利用
最近では、食料品からお薬まで、様々なものが自宅まで配達されるサービスが充実しています。外出頻度が減っても、必要なものは自宅に届けてもらえる便利な時代になっています。
よくある質問
Q. 免許返納の手続きは家族が代わりにできますか?
原則はご本人の申請です。病気やけがで介助なしでは行動できない場合に限り、委任状などを添えて代理人が申請できます。一方、車の売却の「依頼の連絡」はご家族からで構いません。契約時の名義や書類の整え方は、車の状況に合わせてご案内できます。
Q. 親が亡くなった車、名義変更せずに売れますか?
相続の書類(戸籍謄本または法定相続情報一覧図。普通車ならさらに遺産分割協議書と相続人の印鑑証明書)は必要ですが、相続人の名義に移す手続きと売却先への名義変更をまとめて進められます。軽自動車なら遺産分割協議書も印鑑証明書も不要です。詳しくは上の「親の車を代わりに手放すとき」をご覧ください。
Q. 免許を返納した後でも車は売れますか?
売れます。車の売買に運転免許は必要ありません。出張買取なら車を運転して持ち込む必要もないので、返納後でも自宅で完結します。車検切れ・不動車でも対応できます。
Q. 運転経歴証明書は取ったほうがいいですか?
取っておくのがおすすめです。顔写真つきの身分証として使えるほか、さっぽろ圏の返納者特典を受けるときの提示に必要です。手数料は1,150円(マイナ経歴証明書は900円)です。
Q. 車を家族に譲る場合、自動車税は戻ってきますか?
戻りません。自動車税(種別割)の月割還付があるのは廃車(抹消登録)のときだけで、名義変更(移転登録)では還付されません。なお軽自動車には月割還付の制度自体がありません。
Q. 何年も乗っていない古い車でも見てもらえますか?
はい。長期間動かしていない車、車検が切れた車、雪に埋もれていた車でも査定できます。状態によっては廃車のほうが得な場合もあるので、その場合は正直にそうお伝えします。
まとめ:車の行き先が決まれば、返納はこわくない
免許返納は、運転による不安やストレスから解放される新たな一歩です。長年の友である愛車との別れは寂しいかもしれませんが、「売る・譲る・廃車にする」の3つから、車の状態に合った行き先を選べば大丈夫です。
手続きの手間が少なく、動かない車でも対応可能な出張買取は、免許返納を考える方にとって使いやすい方法です。そして車を手放した後も、返納者特典や配達サービスを上手に活用すれば、新しい生活スタイルを楽しむことができます。
安全で快適なセカンドライフのスタートを、まずは車の行き先を決めることから始めてみませんか?
※ お出かけ・お手続きの前にご確認ください
掲載している内容は執筆時点の情報です。窓口の受付時間・手数料・支援制度の内容などは変更されることがあります。
ご利用の前に、北海道警察・札幌市の公式サイトなど最新の情報を必ずご確認ください。
出張買取サポート札幌は、札幌市内・近郊への出張査定に対応しています。ご本人はもちろん、ご家族からのご相談もお受けしています。
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